対人関係療法

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対人関係療法 IPT(Interpersonal  therapy)

 

*うつ病に対する現実志向型の精神療法

 

 

 

◆創始者と理論

 

G.クラーマン、M.W.ワイスマン夫妻が1970年代に創始した

期間を限定して行われる

非双極性・非精神病性のうつ病に対する精神療法である。

 

うつ病の発症や経過、回復に対して生物学的な脆弱性(ぜいじゃくせい)に加えて

患者が抱えている対人関係上の問題が大きな影響を与えているという仮説をもつ。

 

人格構造や人生早期からの対人関係の障害がうつ病の発症に

関連していると創始者たちは考えているが、

実際の治療で、そうした幼児期の体験や防衛機制や葛藤などを

とりあげることはしない。

患者が現在抱えている具体的な問題が重視される。

理論的には、精神分析の対人関係学派の流れを引いているが、

治療の目的は具体的であり、技法は行動療法の影響をうけている。

 

 

◆効果

 

対人関係療法と、認知療法、薬物療法、それぞれの併用を比較した統制研究がある。

その結果は、対人関係療法が一部の大うつ病性障害の治療に効果的であることを示している。

 

 

◆進め方

 

治療はパッケージ化されマニュアルがある。通常、薬物療法と併用する。

週に1回45分程度の面接を12~16週間行う。

最初の3セッションでは、診断と対人関係の問題、

特にうつ病エピソードの発症時期に起こった対人関係の変化を明らかにする。

悲哀、対人関係の中での役割喪失、役割の変化、

対人技術のまずさが主な対人関係上の問題とされる。

 

中期間では、最初のセッションで明らかになった対人関係上の問題に

合わせて新しい対人関係の獲得、対人技術の改善、

現実を検討する認知を変えてい行くことが行われる。

ロールプレイや、ホームワークが用いられる。

 

最後の数回のセッションでは治療によって得たものを確かなものにすること、

将来、うつエピソードが再発した場合の対処法などが目標になる。

夫婦療法と重なる部分がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※【参考文献】:「臨床心理学キーワード」2005 坂野雄二/編 有斐閣双書 

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このページは、sscが2010年5月 7日 00:51に書いたブログ記事です。

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