~母親からの自律~
母親は子供の無条件の味方であることが必要なのである。
絶対的であってもファンというのではダメなのだと思う。
(中略)
何よりも一番の絶対的ファンであっても、何らかの条件がついているのである。
それに対して、無条件の味方とは、何があってもどんな状態でも、
たとえネガティブ(否定的)な要素があっても、すべてひっくるめて受けとめてその立場に立ち、
一緒に戦うことができることをいうのである。
また、感情や思考も、非自己であれば、言語なり行動なり何らかの形で表現しなければ、
理解することは難しい。
自分自身の気持ちでさえ、言語化してみることで確認されるということがあるくらいなのだ。
もちろん、家庭の内での仕事は、夫婦がすべて同じように担う必要はないだろし、
分担の方法はあるだろう。
問題は、妻だから、主婦だからあるいは女性だからということが理由で、
家事を妻にすべて担わせるのではなく、お互いに必要なら
自分のことは自分でする責任性と能力を身につけておく必要があるということなのだ。
子供をどんな人間に育てるかは、たしかに母親の責任だろうが、ある程度に成長してからは、
育ってきた心理的な環境や親子関係のなかで自分をどうコントロールし、
確立していくかは本人の問題である。
娘として、母親とよりよい関係を結ぶためにも、自分自身をありのままに見つめ直して、
自分の気持ちにフィットした自分の人生を生きているかと、
日々、自分に問いかけ、確認することである。
【参考文献】:『愛しすぎる悩み、愛されない不安』 広済堂出版
*中村 延江(なかむら のぶえ)/著 臨床心理士
*桜美林大学大学院臨床心理学教授・臨床心理センター長/中央心理研究所所長/
日本大学医学部兼任講師/早稲田大学法学部非常勤講師を兼任
早稲田大学第一文学部哲学科心理学専修卒業、筑波大学大学院教育研究科修了
著書に「愛しすぎる悩み、愛されない不安~母と娘の心理学」(廣済堂出版)
「女性のストレス対処法」(新星出版社)
「人とつきあうのが今よりラクになる本」(大和書房)他多数。