論理療法 (合理情動療法・合理情動行動療法)
*考え方を変化させることで、行動や感情の問題を改善する
アメリカの心理学者:アルバート・エリス Ellis,Albert (1913年9月27日~2007年7月24日)
の創始した心理療法。
論理療法とは
アメリカの心理学者:アルバート・エリス Ellis,Albert (1913年9月27日~2007年7月24日)
により始められた心理療法。合理情動療法と訳されることもある。
近年ではアルバート・エリス自らが「行動」の文字を加え、
REBT(rational emotive behavioral therapy)と命名している。
認知、すなわち考え方の変容を治療目標とする1つの治療体系である。
人の行動や感情は、周囲からの刺激によってのみ起きるのもではなく、
その刺激をどのように解釈したのか、などという認知的変数によって生じると考えた。
この点では、アーロン・ベック(1921年~)によって開発された認知療法と同じである。
◆論理療法とABCシェマ
・論理療法の特徴はABCシェマと呼ぶ理論に集約される。
Aは、activat-ing event の略であり、その後の一連の反応を導き出す原因となる出来事である。
Bは、belief であり、信念(ビリーフ)と訳される。
これは、Aについての思考や信念などの認知的変数を表す。
Cは、consequence で、Bから生じた情動的あるいは行動的結果であり、反応のことである。
◆論理療法のプロセス
・クライエントにとっては出来事Aが結果Cを直接引き起こすように思われる。
しかし、実は、出来事と結果の間に、信念Bと呼ぶ認知スタイルが存在する。
この時、結果Cがその人にとって不幸な状態であるならば、
そのクライエントを不幸にする考え方や思考スタイルを、
非合理的な信念(irrational belief)と呼ぶ。
論理療法ではABCシェマの構造について学び、非合理的な信念に代わって、
問題を軽くする思考スタイル、つまり合理的な信念(rational belief)を用いるよう勧める。
信念の変更に抵抗がある場合は、論争(dispute)などの方法を用い、
そのうえで実際の場面で合理的信念(rational belief)を適用する宿題(homework)を行わせる。
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【アルバート・エリス】 Ellis,Albert (1913年9月27日~2007年7月24日)
・アメリカの心理学者。
論理療法の創始者であり、ニューヨーク市で論理療法研究所を主宰している。
エリスの理論では、人間の認知・感情・行動は互いに影響し合っており、
論理療法は、この3つの側面を統合的にとらえるという特徴をもつとしている。
・論理療法では、クライエントの非現実的な信念や思考過程の修正を求め、
新しいシェマを通じて環境と関わることを目指す。
エリスは結婚、家族、性の問題についての治療、研究を積極的に行っている。
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【アーロン・ベック】 Beck,Aaron T. (1921~ )
・アメリカの精神科医。
うつ病を中心としたさまざまな精神障害や
パーソナリティ障害に対する認知療法を創始し、体系化した。
・アーロン・ベックは、
うつ病には特有の思考内容や
非論理的で非現実的な思考パターン(認知のゆがみ)のあることを観察し、
うつ病患者の障害はこのような思考障害ゆえに生じるという仮説のもとに、
認知の歪みのもととなる個人のスキーマ(価値観、信念)を修正することが出来る事を示した。
※【参考文献】:「臨床心理学キーワード」2005 坂野雄二/編 有斐閣双書