2010年10月アーカイブ

昇華

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昇華(sublimation)|防衛機制 

 

防衛機制 (defense mechanisms)

 

 

 

【昇華】

 ・性や攻撃性など社会的に認められない衝動を芸術活動やスポーツなどの、

より社会的・道徳的に価値あるものに置き換えること。自我が自分を守るための手段の一つ。 

 

 

 

◇昇華の概念は、アンナ・フロイトや、

フェニケル(Otto.Fenichel  1898~1946)などにより明確化された。

 

アンナ・フロイトは、「自我と防衛」(1937)で、「昇華は衝動に対する自我の防衛であり、

衝動による脅威からおきる不安や超自我(良心)のとがめが生じる不安からの防衛の手段である」

としている。

 

精神発達との関連では、社会的価値の理解を前提とし、

超自我がなければ昇華が成立しないことから、一般に3~5歳に抑圧とともに昇華が学習され、

6~12歳の学童期に昇華は主役となり、勉強やスポーツに熱中し、

特に思春期には芸術上にも創造的な活動がみられるとしている。

 

 

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◇ フェニケル(Otto.Fenichel  1898~1946)は、葛藤に対する不安を防衛したかどうかによって、

昇華を成功的防衛(successful  defense)と、不成功的防衛(unsuccessful  defense)とに分けた。

 

前者が衝動を直接に満足させる代わりに、対象を間接的なものに置き換えて、

社会に適応した形で満足できるので、衝動のエネルギーが解き放されて、

葛藤は適切に解決され、衝動のエネルギーを生産的で有用なエネルギーとして活用できる。

 

一方、防衛に成功しないと衝動は抑圧などによって無意識の中に閉じ込められ、

この抑圧のために精神的エネルギーや回避するエネルギーを消費してしまうので、

最終的に神経症の形を示す、とフェニケルは考えた。

 

 

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 ◇「昇華」は、スポーツ、芸術活動などによる満足とともに葛藤を自ら解決した満足感で満たされる。

また、昇華の能力は個人による格差が大きく、衝動の強さ、資質の差、教育の差、

柔軟性などによって異なる。

 

最低限の衝動の解放ができない場合は神経症状態に陥ることから、

個人の昇華能力の大小は、その人の健康のバロメーターでもある。

 

昇華の働きは、人類が他の動物と異なった文化を創造する上で重要な働きをしている。

 

 

 

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【アンナ・フロイト】(Anna Freud 1895年12月3日~1982年10月9日)

 

精神分析の創始者・ジークムント・フロイトの娘で、イギリスの精神分析家。児童精神分析の開拓者。

ウィーン生まれ。ウィーンのコッタージ・リセウム(Cottage Lyceum)に学ぶ。

1914年にイギリスに渡り、戻って自分が学んだリセで教鞭をとる。

1918年、父から精神分析を学び、その道に入る。

最初の論文は、1922年発表。1923年から精神分析家としての実践を開始。

同年、父ジークムントが癌である事が判明、以来雑務に支障を来たすようになった父親に代わり、

国際精神分析学会の事務局長、ウィーン精神分析訓練研究所の所長などを引き受ける。

1939年、父親が死去してからは、ますます児童心理学に専念。

メラニー・クラインとの研究上の意見の相違からイギリスの精神分析学会で論争を引き起こす。

その間にも弟子(たとえば、エリク・エリクソンなど)を多数育て、

戦争が子ども達に与えた影響なども調査。

特に、幼児の防衛機制についての研究が名高い。

 

 

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【ジークムント・フロイト】(ドイツ:Sigmund Freud 1856年5月6日~1939年9月23日)

 

オーストリアの精神分析学者。オーストリアの白人系ユダヤ教徒アシュケナジーの家庭に生まれた。

神経病理学者を経て精神科医となり、神経症研究、自由連想法、無意識研究、

精神分析の創始を行い、さらに精神力動論を展開した。

非常に詳細で精密な観察眼を示す症例報告を多数残した。

それらは、現在においても次々と新しい角度から研究されている。

フロイトの提唱した数々の理論は、のちに彼の弟子たちによって

後世の精神医学や臨床心理学などの基礎となったのみならず、

20世以降の文学・芸術・人間理解に広く甚大な影響を与えた。

弟子たちは、フロイトの考え方のどこかしらを批判した上でこれを受け継ぎ、

様々な学派に分岐し、それぞれ独自の理論を展開していった。

 

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※【参考文献】

「カウンセリング大事典」2004 小林司/編 新曜社
「図説 現代心理学入門」三訂版2007 金城辰夫/監修 培風館 
「自我と防衛」1985 A・フロイト/著 誠信書房
「自我と防衛機制」1998 アンナ・フロイト著作集 A・フロイト/著 岩崎学術出版社
「自我論 不安本能論」1970 S・フロイト著作集 S・フロイト/著 人文書院
「フロイト全集 第19巻」2010 S・フロイト/著 岩波書店
*1925-28年 否定、制止、症状、不安、素人分析の問題

「S・フロイト自我論集」1996 ジークムント・フロイト/著 筑摩書房

合理化|防衛機制

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合理化(rationalization)|防衛機制 

 

防衛機制 (defense mechanisms)

 

 

 

【合理化】

 

・自分の行為の本当の動機を隠して、もっともらしい意味づけを行うことによって、

自らを正当化したり、罪悪感から免れるためのしくみ。

 

 

 

◇合理化は、フロイトによって明らかにされた心の防衛機制のひとつだと思われている。

確かに彼(フロイト)は、夢の二次的加工を行う自我の働きの一つとして、合理化を考えている。

 

この語は、ジョーンズ(F.Jones)「日常生活における合理化」(1908)の中に用いられてから、

精神分析学で一般化されるようになった。合理化はごく普通にみられる心理過程である。

誰でもが、自分の言動を合理的に説明できるものであり、

また、あらゆる行動をふつうに合理的に説明できるからである。

 

 

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◇例えば、自分が与えられたある課題に一生懸命取り組んだが、成功しなかった時、

自分の至らなさを棚上げして、自分を取り巻く状況のせいだと思い込んだり、

失敗した要因が自分の努力とは無関係なところにあったと解釈したりする心の動きを合理化という。

それにより、自ら心の痛みを感じないですむのである。

 

◇アンナ・フロイトは、「自我と防衛」(1937)の中で、上級生の妨害により自由に活躍できなかった

フットボール少年が、小説家として生活しようと企てを考え、文学的な成果を上げていき、

同時にスポーツに対して軽蔑の念を示していったプロセスをあげて、合理化を説明している。

 

◇合理化は、失望感を出来るだけ小さくして、失敗の原因を隠して相手をけなしてしまう、

「酸っぱいブドウの論理」と、

不満足なもの好ましいとして無理に納得し、

現状を無理やりに肯定して失敗してかえって良かったと思い込む「甘いレモンの論理」という、

ふたつに分けられる。

いずれにせよ、自分の行為に対する個人的な責任を免れることができる。 

 

 

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 ◇合理化は、もっともらしい「言い訳」や「口実」をみつけることでもある。

 社会的に容認されない動機も是認されるように置き換えられていく。

 

例えば、溺れている子供を救うために川に飛び込んだ人は、

自分では心から犠牲的な行為であると思っているかもしれないが、

実のところは目立ちたがりの英雄願望に基づいているということもある。

 

しかし、これは無意識のうちに働いているから、これが適応の機制として働き、

それに成功した場合に、本人は自分の行ったこと、

もしくは言ったことの本当の動機を意識していないものである。

合理化がその社会の既成概念、一般的な道徳、政治的な信条、

宗教的な信念によって基礎づけられている場合に、その働きはより強固なものになる。

 

しかし、「昇華」がより高次元の社会的評価につながるものになっていくのに比べると、

合理化は、現状にとどまってしまう傾向が強い。

 

 

 

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 ◇合理化は、厳密な意味では、「防衛機制」には入らない。

なぜなら、防衛機制とは、それを意識することによって不安、深い、苦痛、罪悪感などを

おこさせるような内的危険に対して、心の安定を保つためにそれを無意識化してしまう

自我の働きであるからだ。

 

◇合理化はその欲求の充足そのものに直接立ち向かう機制ではなく、

むしろ欲求充足と防衛機制の間に葛藤が生じたときに、

その葛藤を偽装するために、もしくは葛藤を軽減するために、二次的に使われる防衛機制である。

したがって合理化は、他の防衛機制を強化し補足する役割を担うことが多い、と言えるだろう。

 

 

 

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◇ 合理化は、ごく普通の人に用いられる機制ではあるが、病的な「妄想」も、

しばしば自らを正当化するために用いられる。

フロイトも、妄想を説明するために合理化を使うと主張している。

しかし、彼は誇大妄想、被害妄想、嫉妬妄想などの種々の妄想を関連づけるために、

合理化という言葉を使用することには反対している。

神経症的な合理づけ、強迫症的な合理づけなどがある。

 

 

 

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【アンナ・フロイト】(Anna Freud 1895年12月3日~1982年10月9日)

 

精神分析の創始者・ジークムント・フロイトの娘で、イギリスの精神分析家。児童精神分析の開拓者。

ウィーン生まれ。ウィーンのコッタージ・リセウム(Cottage Lyceum)に学ぶ。

1914年にイギリスに渡り、戻って自分が学んだリセで教鞭をとる。

1918年、父から精神分析を学び、その道に入る。

最初の論文は、1922年発表。1923年から精神分析家としての実践を開始。

同年、父ジークムントが癌である事が判明、以来雑務に支障を来たすようになった父親に代わり、

国際精神分析学会の事務局長、ウィーン精神分析訓練研究所の所長などを引き受ける。

1939年、父親が死去してからは、ますます児童心理学に専念。

メラニー・クラインとの研究上の意見の相違からイギリスの精神分析学会で論争を引き起こす。

その間にも弟子(たとえば、エリク・エリクソンなど)を多数育て、

戦争が子ども達に与えた影響なども調査。

特に、幼児の防衛機制についての研究が名高い。

 

 

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【ジークムント・フロイト】(ドイツ:Sigmund Freud 1856年5月6日~1939年9月23日)

 

オーストリアの精神分析学者。オーストリアの白人系ユダヤ教徒アシュケナジーの家庭に生まれた。

神経病理学者を経て精神科医となり、神経症研究、自由連想法、無意識研究、

精神分析の創始を行い、さらに精神力動論を展開した。

非常に詳細で精密な観察眼を示す症例報告を多数残した。

それらは、現在においても次々と新しい角度から研究されている。

フロイトの提唱した数々の理論は、のちに彼の弟子たちによって

後世の精神医学や臨床心理学などの基礎となったのみならず、

20世以降の文学・芸術・人間理解に広く甚大な影響を与えた。

弟子たちは、フロイトの考え方のどこかしらを批判した上でこれを受け継ぎ、

様々な学派に分岐し、それぞれ独自の理論を展開していった。

 

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※【参考文献】

「カウンセリング大事典」2004 小林司/編 新曜社
「図説 現代心理学入門」三訂版2007 金城辰夫/監修 培風館 
「自我と防衛」1985 A・フロイト/著 誠信書房
「自我と防衛機制」1998 アンナ・フロイト著作集 A・フロイト/著 岩崎学術出版社
「自我論 不安本能論」1970 S・フロイト著作集 S・フロイト/著 人文書院
「フロイト全集 第19巻」2010 S・フロイト/著 岩波書店
*1925-28年 否定、制止、症状、不安、素人分析の問題

「S・フロイト自我論集」1996 ジークムント・フロイト/著 筑摩書房

体験過程

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体験過程| experiencing

 

 

【体験過程】

・人間がいま、この瞬間に経験している感情や気持ち。

その体験され、感じられている何らかの流れを体験過程という。

それは、知的に考えるとか言語で表現できるようなものではない。

 

 

 

experiencing という語におけるingは、「体験」(experience)を一つの過程と考えていることを示す。

体験過程という用語は過程という枠組みみよって見られた全ての「体験」を指している。

心理学において「体験」という言葉は、それがどこで用いられようと、

具体的な心理学的事象を意味している。

体験過程は、具体的にまさに進行している種々の事柄の一過程である。

 

 

 

◇体験過程は、一つの感じられた過程( a felt process )を意味する。

その意味は内部的に感覚され、身体的に感じられた諸事象ということでもあり、

人格、あるいは心理学的事象を構成している具体的な「もの」は、

この身体的に感覚され、感じられたことの流れである。

それは、具体的、身体的な感情の過程であり、

それは心理学的および人格の現象に関する基本を構成している。

 

 

 

◇心理療法とは 

 ・個人が概念と言うものを用いながらも、それをただ単に理論的にのみ用いては、

決して得られないような、何かそれ以上のものを達成し得るところの一つの方法である。

その本質を一言でいうならば、人間の感情と人間が用いる概念との間に存在する、

種々の関係の新しい認識である。

 

・体験過程は、この心理療法過程を理解するのに役立つ概念として、

アメリカ臨床心理学者、ユージン・ジェンドリン(1926~  )が、1955年に提唱した。

 

 

 

【6つの特質】

 

(1) 感情の一つの過程であり、知的理解とは区別される。

体験過程とは、感じられる(feel)ものであって、単に思考されたり、知られたり、

あるいは言語的に表現されるようなものではない。

 

(2) 今、この瞬間において、おきる一つの過程である。

今、ここに感じることにほかならない。

 

(3) 個人による現象的場における一つの感じられた素材として、

直接に問い合わせることができ、指摘できる。

体験過程は、自らの内面に目を向け、この流れという一つの素材を直接指示し、

言及出来るものである。

 

(4) それは言葉以前に感じられるものであり、個人は自らの現象的場における一つの素材として

それに直接指示し、それに導かれて概念を形成する。

 

(5) 潜在的な暗黙の豊かな意味をもっている。暗に含まれている意味は、

単に感じられるだけのものであり、後に至るまで明示されないかもしれない。

だが、この暗に含まれた意味が足がかりとなって概念的明瞭化が可能になる。

 

(6) 前概念的、有機体的な過程であり、身体を通して感じられるものである。

ある瞬間に体験しつつあることがもつ多くの暗黙の意味・含蓄は、

かつて一度概念化されたものが抑圧されたというものではなく、

これらの意味は、前概念的なもの、気づかれてはいるが、まだ分化されていないもの、

と考えるべきである。

 

 

 

 

 

◇体験過程の理論は、カウンセリング・心理療法・人格論や創造性などにも影響を与え、

また、カウンセラーの技法の精密化をもたらした。

 

 

 

 

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【ユージン・ジェンドリン Eugene T. Gendlin】 (1926年-~)

 

・アメリカの哲学者・臨床心理学者で、体験過程(Experiencing)理論を提唱し、

フォーカシング(Focusing)を創始した。

 

 

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※【参考文献】


「カウンセリング大事典」2004 小林司/編 新曜社
「フォーカシング」1982 ユージン・ジェンドリン 福村出版
「やさしいフォーカシング」1999 アン・ワイザー・コーネル コスモス・ライブラリー出版

 

フォーカシング

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フォーカシング focusing| ユージン・ジェンドリン

 

 

◇フォーカシング、焦点合わせ、照準づけ focus(s)ing

まず、気がかりなことを思い浮かべて、それを頭がどう理解しているかではなしに、

身体の中で感じられている感覚に注意を向け、問題を全部包み込んでいる丸ごと、

全体としての一つの大きな気分を感じるようにし、経験そのものに触れる事によって、

そこから自然に示されてくる意味に気づき、新しい力や方向性を得るようにさせる心理療法。

 

 

◆フォーカシングは心理療法のひとつであり、自己理解と体験学習を促すための方法である。

1960年代から、アメリカのジェンドリンによって開発され、他にはヒンターコック法などもある。

 

「体験学習」を具体的に言えば、人間の内的変容である。

内的変容とは、外界の出来事にとどまることなく内面深く物事を感じ取ることにより、

問題解決を生み出す現象を意味している。

 

【具体的な段階化】

1:外界の出来事にふれる

2:外界の出来事+自分についてふれる

3:外界の出来事+個人的反応についてふれる

4:反応的感情+内的感情を表現する

5:自己描写+問題提起をする

6:問題提起+答えを見出す

7:6以上の答えに対し確信的であり拡張的である

 

 

・フォーカシングの特徴は、以上の過程のうちで一つの問題について、

身体感覚に注目するところにある。漠然としているが、

明確に感じられる身体感覚「何かの感じ」(フェルト・センス felt sense )にいろいろ問い合わせると、

新たな問題が見え、その問題についての身体感覚から、また別の問題が問題となって行き、

問題の変容の間に関連性がつき、また個人にとって、

より中核的だと思われる問題の出現によって身体感覚から、

OKというサイン(フェルト・シフト felt shift )が出てくる。

 

このような身体感覚に注目し、これを利用して個人の心の「問題」について、

何らかの変容を図るのが、フォーカシングである。

これは、外界の出来事だけを話すクライエントよりも、

「感じ」「感覚」を話すクライエントの方が治りやすい、というジェンドリンの発見に基づいている。

  

 

 

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【フォーカシングの方法】

 

(A) 間(クリアリングスペース)を置く

・日常的な心配事に入り込まず、それについては脇に置くようにする。そして、「どうしていますか」

「何か気になっていることがありますか」と、自分で自分に問いかけてみる。

 

(B) (A)で列挙された気になる事の中からひとつを選ぶ

・気がかりなことの中から一つ選ぶ。これは具体的な事柄の方が良い(例:母が口うるさいこと)

 

(C) フェルト・センス felt sense をつかむ

・胸部や腹部にある、まだ明確でない意味を含んだ感覚をつかむ

(例:さみしいような、なんとなく胸がつまったような・・・という感じ)

 

(D) 取っ手[カバンの] (ハンドル)を付ける

・フェルト・センスに、それにぴったりくる言葉やイメージをつける(例:胸を風船で押された感じ)

 

(E) 取っ手の確認

・取っ手を確認し、言葉やイメージを身体の中に響かせ、その見出しを使うと

フェルト・センスの全体が現れるかどうかやってみる。

 

(F) 問いかけ:問いかけを行う

・このことの何が~みたいな感じなのか。何があれば(起これば)いいのだろう。

この取っ手が一番ひどくなったら、どうなるのだろう。

 

◇ここで問題の感じ方に変化を起こして開放感を得る。

そして解放感とともに気づきを待つ(フェルト・シフト)。

ここでフェルトシフトが起きない場合は、フェルト・センスに戻り、2ラウンド・フォーカシング、

3ラウンド・フォーカシングを行う。

 

(G) 受容

・自分の気づきや気持ちを優しく肯定的に扱うこと。

 

 

 

● 以上のような体験過程を経て、内的変容に至る心理療法をフォーカシングという。

 

 

 

 

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【ユージン・ジェンドリン Eugene T. Gendlin】 (1926年-~)

 

・アメリカの哲学者・臨床心理学者で、体験過程(Experiencing)理論を提唱し、

フォーカシング(Focusing)を創始した。

 

 

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※【参考文献】


「カウンセリング大事典」2004 小林司/編 新曜社
「フォーカシング」1982 ユージン・ジェンドリン 福村出版
「やさしいフォーカシング」1999 アン・ワイザー・コーネル コスモス・ライブラリー出版

 

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