ダブルバインド

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臨床心理学


二重拘束理論|ダブルバインド理論 (Double bind theory)

 

ダブルバインド(Double bind)とは、

ある人が、「メッセージとメタメッセージが矛盾するコミュニケーション状況」におかれること。

この用語はイギリスの人類学者 グレゴリー・ベイトソンによって造語された。

1956年、グレゴリー・ベイトソン Gregory Bateson(1904~1980)による発表。

 

 

◇親からふたつの相矛盾するメッセージを伝えられた子どもが、

その矛盾を指摘することを許されず、同時に何らかの応答を強要されるといった状況のこと。

 

 

 

【定義・内容】


「甘えてもいいよ」という両親。

しかし、両親の言外の態度では「甘えるなよ」というメッセージを発している。

子どもは、そんなメッセージを読み取り、甘えられない。

すると両親は「甘えてくれないのね。親を嫌っているのね」と不愉快を表明する。

子供は、どちらをとっても怒られる。このような状態を二重拘束という。

 

 

【二重拘束が起きる状況】・・・6つの条件


1、複数の人間の存在。

2、二重拘束的なことが繰り返し起こる。

3、「もし○○しなければ、罰を与える」という、ネガティブな命令(一時的命令)」

4、二次的ネガティブ命令。
  ・母からの「私を味方にしなさい」というメッセージを言語化せずに態度で表現する。

5、被害者(拘束される者)が二重拘束の場から逃避することを許さない、三次的命令。
   (4の例では、子どもが両親のどちらにも加担しない場合、両親から責められる)

6、一度、被害者が二重拘束的パターンの中にいると認知すれば、
  ・その認知だけで被害者は混乱して身動きがとれなくなる。
   (ついには、このような矛盾した形で世界が成立していると知覚する)


被害者は物事を論理的に判断する能力を麻痺させてしまう。(松原,2002)

 

 

 

 

【例】

親が子供に「おいで」と(言語的に)言っておきながら、

いざ子供が近寄ってくると突き飛ばしてしまう。

(非言語的であり、最初の命令とは階層が異なるため、矛盾に気づきにくい)。

呼ばれてそれを無視すると怒られ、近寄っていっても拒絶される。

子は次第にその矛盾から逃げられなくなり疑心暗鬼となり、家庭外に出ても

そのような世界であると認識し別の他人に対しても同じように接してしまうようになる。

そして以下のような症状が現れる、とした。

 

 

 


●言葉に表されていない意味にばかり偏執する(妄想型)

●言葉の文字通りの意味にしか反応しなくなる(破瓜型)

●コミュニケーションそのものから逃避する(緊張型)

 

 

 

 

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※【参考文献】


「カウンセリング大事典」2004 小林司/編 新曜社

 

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このページは、sscが2011年1月 1日 09:17に書いたブログ記事です。

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