心理学: 2018年7月アーカイブ

社会的学習理論

 


人の学習については、

多くの心理学者や教育学者が研究を積み重ね、その結果を発表しています。

その中でも有名な学習理論の一つが、バンデューラの社会的学習理論。

 

 

社会的学習理論は、

他の学習理論に大きな影響を与えた理論で、

ソーシャルスキルトレーニング(Social Skill Training:SST)の

ベース理論の一つにもなっています。

 

 

 

【バンデューラの社会的学習理論】

 

社会的学習とは、特定の分化に所属する人が、

他人の影響を受けて、

所属する文化で適切な態度、習慣、価値観、行動などを身につけていくこと。

 

社会的学習理論とは、

社会的学習について、直接の体験だけでなく、

むしろ、他人の行動を意識的に観察し、

マネすること(モデリング)で成立すると説明する理論。

 

 

 

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カナダの心理学者アルバート・バンデューラが提唱した理論。

 

社会的学習理論が登場するまでの学習理論では、

学習する人の行動に対して、

外から何らかの刺激が加わること(学習する人が直接経験すること)で

学習が成立すると考えられていました。

 

つまり、何かを学習したい場合、

その人が実際に経験して行動しないと学習できないと考えられていたのです。

 

しかし、社会的学習理論では、学習する人が直接経験せず、

他人を観察してマネすること(モデリング)でも

学習が成立することに着目しました。

 

例えば、子供にコップを形や色、

大きさで分ける課題にチャレンジさせる時に、

最初から子供にさせるより、

パパママが先にやるのを見せてからさせた方が

学習がはかどることが多いものです。

 

この例では、

子供はパパママをモデルとして行動を観察し、マ

ネをして、分け方を身につけると考えます。

 

また、モデルの対象は人だけでなく、

映画、マンガ、アニメの登場人物などでも成立すると説明しています。

 

 

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【社会学習理論におけるモデリング】

 

モデリングとは、他人の行動を観察してマネすることで、

行動パターンの学習を目指すことです。

 

モデリングによって、新しい行動を正確に身につけたり、

適切な行動を促したり、不適切な行動を抑制したりすることができます。

 

モデリングは、大きく4つの過程に分類することができます。


•注意


•保持


•運動再生


•動機付け

 

 

 

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モデリングの過程:注意

 

注意とは、モデルにする対象とその特徴に注目して見る過程。

モデルとなる対象は、

パパママやきょうだいといった身近で親和している人や、

尊敬したり親和したりしている人の他、

テレビに登場する有名人や漫画・アニメのキャラクターなども含まれています。

 

モデルから受ける刺激と、観察する側の子供の特性の両方が影響します。

 

 

モデリングの過程:保持

 

保持とは、観察したモデルを記憶として脳に保持する過程です。

モデルにする対象の特徴や行動を抽象化して言語化、

イメージ化することで脳内にインプットして保持します。

また、保持の過程においては、脳内でモデルの行動を

何度もマネすることが効果的だと考えられています。

 


 

モデリングの過程:運動再生

 

運動再生とは、保持した記憶を行動として再生し、行動を修正する過程です。

運動再生の過程を経ることで、

脳内に保持されているモデルの行動(イメージ)と、

自分の行動(現実)のギャップに気づくことができます。

 

そして、イメージと現実のギャップを認識し、

現実の行動に修正を加えることで、

モデリングの精度を上げることができます。

 

 

モデリングの過程:動機づけ

 

動機づけとは、

学習した行動を実践するための動機づけを行う(モチベーションを高める)過程。

動機づけには、自分自身で動機づけを行う自己強化、

モデルから受ける代理強化、周囲からもたらされる外的強化があります。

 

 

 

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バンデューラの社会的学習理論の基礎とモデリング

社会的学習理論は、

教育現場などを中心に様々な分野に影響を及ぼしている理論。

 

 

 

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【バンデューラの実験】

 

子供たちを実験群と対照群の2つのグループに分け、

実験群の子供たちには、おもちゃの部屋で

1人の大人が風船のように膨らませた「ボボ人形」に乱暴しているのを見せる。

 

対照群の子供たちには普通に大人が遊んでいるのを見せる。

 

その後各グループの子供たちを1人ずつおもちゃの部屋の中に入れ、

その様子をフィルムで撮影する。

 

 

結果、

実験群の子供たちは対照群の子供たちに比べて目に見えて攻撃的だった。

この実験からこどもは明らかな強化を与えなくても

モデルの行動を自発的に模倣することが分かった。

 

 

 

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◆アルバート・バンデューラ(Albert Bandura 1925~ )

自己効力感や社会的学習理論で知られるカナダ人心理学者。

カナダのブリティッシュコロンビア大学を卒業後、

1952年、アイオワ大学にて博士号を取得。

アメリカのスタンフォード大学の心理学教授を長く務め、

1974年には、アメリカ心理学会会長も務めた。

 

 

1950年代後半、当時優勢であった行動主義学習理論の中で、

社会的学習理論(モデリングによる学習)を提唱したことでも知られる。

 

従来の学習理論が、学習する個体(人間や動物)自身の経験を前提としていたのに対し、

学習が他の個体の行動を観察することによっても成り立つことを実証し、

新たな理論づけを行った。

1990年代に提唱された自己

効力感についての理論は心理学にとどまらず、

教育学や社会学にも大きな影響を与えた。

 

 

 

 

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